Google広告で滞在時間をコンバージョンとして設定するには、直接的に「滞在時間」をコンバージョンアクションとして設定する機能はありません。ただし、Googleタグマネージャー(GTM)やGoogleアナリティクス(GA)を活用することで、特定の滞在時間を条件としたコンバージョンを計測し、それをGoogle広告に連携する方法があります。以下にその手順を詳しく説明します。
方法1: Googleタグマネージャー(GTM)を使用する
GTMを使って特定のページやサイト全体の滞在時間をトリガーとして設定し、それをGoogle広告のコンバージョンとして計測します。
手順:
- GTMでタイマートリガーを設定する
- GTMにログインし、「トリガー」→「新しいトリガー」を選択。
- トリガータイプとして「タイマー」を選択。
- 「間隔」に滞在時間をミリ秒で入力(例: 30秒なら30000ミリ秒)。
- 「条件」を設定(例: 特定のページURLを指定する場合は「Page URL」に条件を入力)。
- トリガーにわかりやすい名前をつけて保存。
- Google広告のコンバージョンタグを設定
- Google広告の管理画面で「ツールと設定」→「コンバージョン」→「+新しいコンバージョンアクション」を選択。
- 「ウェブサイト」を選び、コンバージョン名(例: “30秒以上滞在”)を入力。
- コンバージョン値やカウント方法(「すべてのコンバージョン」か「1回のコンバージョン」)を設定し、タグを取得。
- GTMにコンバージョンタグを紐づける
- GTMで「タグ」→「新しいタグ」を作成。
- タグタイプとして「Google広告のコンバージョントラッキング」を選択。
- Google広告で取得した「コンバージョンID」と「コンバージョンラベル」を入力。
- トリガーとして先ほど作成したタイマートリガーを選択。
- タグを保存し、プレビューで動作確認後、公開。
- 動作確認
-
Google広告の「コンバージョン」画面で、設定したコンバージョンが正しく計測されているか確認。
ポイント:
- この方法は特定のページやサイト全体の滞在時間を柔軟に設定でき、他の広告プラットフォーム(例: Facebook広告)でも応用可能です。
- タイマートリガーの「間隔」はミリ秒単位なので注意(例: 1秒=1000ミリ秒)。
– – – – – – – – – – – –
方法2: Googleアナリティクス(GA)を使用する
- Googleアナリティクスで滞在時間を目標として設定し、それをGoogle広告にインポートする方法です。
前提:
- Google広告とGoogleアナリティクスがリンク済みである必要があります。
手順:
- GAで滞在時間の目標を設定
- GAの管理画面にログインし、「管理」→「ビュー」→「目標」を選択。
- 「新しい目標」→「カスタム」を選択。
- 目標の説明で名前を入力(例: “30秒滞在”)、タイプを「滞在時間」に設定。
- 目標の詳細で「時間」を指定(例: 0時間0分30秒)、保存。
- Google広告にインポート
- Google広告の管理画面で「ツールと設定」→「コンバージョン」→「+新しいコンバージョンアクション」を選択。
- 「インポート」→「Googleアナリティクス」を選択。
- GAで設定した滞在時間の目標を選び、「インポートして続行」をクリック。
- 必要に応じてコンバージョン値やカウント方法を調整し、保存。
– – – – – – – – – – – –
動作確認
- 広告配信後、数時間〜1日程度待って、Google広告の「コンバージョン」画面でデータが反映されているか確認。
ポイント:
- この方法はGoogle広告に限定される(他のプラットフォームでは利用不可)。
- GAの「滞在時間」はセッション全体の時間に基づくため、特定のページに限定したい場合はGTMを使う方が適しています。
– – – – – – – – – – – –
注意点
- 反映時間: GA連携の場合、データがGoogle広告に反映されるまでタイムラグ(数時間〜半日程度)があります。
- 目的に応じた設定: 滞在時間をマイクロコンバージョン(購入前の指標)として活用する場合は、適切な秒数を仮説立てて設定し、必要に応じて調整してください。
- テスト: 設定後は必ずプレビューやリアルタイムレポートで動作確認を行いましょう。
どちらを選ぶべきか?
- 柔軟性重視: GTMを使う方法(方法1)がおすすめ。特定のページや秒数を細かく制御可能。
- シンプルさ重視: GAを使う方法(方法2)が簡単で、既存のGA設定を流用できます。